有限性の後で

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『有限性の後で―偶然性の必然性についての試論
 カンタン・メイヤスー 人文書院 2016


哲学とはつねに、その分身である詭弁―曖昧であり、構造的でもある分身―すれすれのところで、奇妙な議論を発明することである。哲学することはつねに、オリジナルな論証の領域を必要とする、ある観念の展開である―その観念を擁護し探究するには、オリジナルな論証の領域が必要なのであり、そしてその論証のモデルは、実証科学にも―そして論理学にも―、これまで想定されてきた正しい推論の技術にもないのである。だから哲学にとって、推論を統御する内的方法を生みだすことは本質的なことである。さまざまな測量標や批判が、全体として新たに構成されたその領域に、その内部において合法な/不法な言明を分かつ諸限界を導入するのである。(p130)