愛と心の寺めぐり

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『愛と心の寺めぐり〈全国108ヵ寺〉
 中川稔朗 啓明書房 昭和54

私は、このお寺めぐりを、今まであるような「巡礼札所」めぐりのようなある特定の地域とか、特定の信仰に根ざしたものではなく、宗派の別を問わず悩みや迷いをかかえた人ならば、どなたにも参加してほしいと思うのである。 日本全国百八ヵ寺というのも、参詣なさる方にとっては大変な行脚となるだろう。たった一人で全部をまわるのもいいだろうが、例えば家族一人一人が分担して参詣し、その家族の煩悩を消滅祈願するのもいいのではないか。また、もっと別な「まわり方」をそこに見つけていただいてもよいだろう。そういう意味では、先ほどあげたルール以外に、そう呼ぶのはなく、もっと自由に気楽に旅立っていただければ、私にとってこれ以上の喜びはないのである。(p17-8)