文学と精神分析

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『文学と精神分析―グラディヴァ』
 フロイド/イェンゼン 安田徳太郎・安田洋治訳
 角川書店(角川文庫) 1960


われわれは誰もかれも、真実と虚偽とが結びついている思考の内容に、確信を結びつけ、確信を真実から虚偽へ拡大させるのである。確信は直ちに真実と、それと連想でつながっている虚偽とにいわば分化し、もちろん、妄想の場合ほど、必ずあるものではないが、それ相応の批判に対して、これを防禦するのである。連想と防禦とは、正常心理学においてさえ、固有の価値をもつことができるのである。(p199-200)