平等の方法

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『平等の方法』 
 ジャック・ランシエール 市田良彦他訳  航思社 2014


私にとって大切なのはなにかを発見し、読んだことのないものを読み、読み直し、発見する可能性がいつでもあること。浮かび上がってきたものが突然別のものとつながり、おのずと道筋がついてハーモニーを奏でることなのです。重要なのは、新しいものを発見する可能性を毎日自分に与えることです。思想とは発話されたもの、書かれたものであり、そこにたしかに存在するのであって、頭のなかにあるのではけっしてない。それはページのあいだをつねに行き来しながら、いまとは違う場所に運ばれて別のかたちを与えられるよう待ち構えているものだ、と考えています。(p80)