HAPAX vol.4

hx

『HAPAX vol.4―戦争と革命
 HAPAX・小泉義之・TIQQUN・江川隆男他 夜光社 2015


 アルケーではなくアナルケーこそが、意識ではなく無意識を、受動科学ではなく能動科学を、構造ではなく機械を、事象ではなく力を、様相ではなく構成を、特性ではなく産出を、二元論ではなく多様体をつくり上げるのである。アナーキズムは、プラグマティックな〈脱-様相〉主義であり、同時に自然主義的な〈無-様相〉主義である。(p75)

 いかなる様相も特性もなしに〈実在性-力〉についての諸観念から精神を構成すること、そうした諸観念の一つ一つが言葉や文法や命題とは別の判断や理解や系列を産出する特異な諸言表作用をもつこと、こうした観念形成には身体の実在的変様がその発生的要素として存在していること、様相をけっしてともなわない情動があるということ。(p77)