物語の構造分析

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『物語の構造分析』
 ロラン・バルト 花輪光訳 みすず書房 1979


言語は無限です(終わりがありません)。そしてこのことから帰結を引き出さなければなりません。言語は言語以前に始まります。わたしは日本に関してこのことを言いたかったので、わたしがこの地でおこなったコミュニケーションを賞揚したのです。わたしは、自分の知らない話しことばのまさに外にありながら、この未知の言語のざわめきや感情的な息づかいを通して、それをおこなったのでした。ことばのわからない国で生活すること、観光地以外の場所で広く生活することは、あらゆる冒険のなかでもっとも危険なものです。(p152)