ワードマップ 戦争

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『ワードマップ 戦争―思想・歴史・想像力
 市田良彦・丹生谷貴志・上野俊哉・田崎英明・藤井雅実 新曜社 1989


戦争が極限にまで抽象化される時、最後の戦争はもはや具体的な複数の身体-軍隊との間に展開することはなく、抽象化された非実体的な権力システムと身体の微分された表層の上に開かれることになるに違いない。つまりは「情報」の非身体性に対する微分化された身体の連体-連帯の闘争が現われ、そしてその時、われわれの身体の表層そのものが(あるいは「脳」の表層そのものが)われわれの戦場となるに違いない。そして、そこには殺害されるべき具体的な他者はもはやなく、ただ破壊されるべきシステムがあるだろう。そこでは「戦争」とは非物質的な権力に対する闘争を意味し、あらゆる身体-事物のスピノザ的な意味でのコナートゥスを励ます闘争を意味することになるだろう。(p219-20)