コレクティフ

cj

 『コレクティフ―サン・タンヌ病院におけるセミネール
 ジャン・ウリ 多賀・上尾・川村・武田訳 月曜社 2017


 コレクティフの概念―私はそれを、ひとつの抽象機械であると言う―を様々な構造の内部自体において、何らかのグループと混同してはならないように思われる。そうでないと、それは「ミクロファシズム」になるからだ。私が、同じ性向、同じクリナメンを持つ他者とともにそこにいるのは、流れを遡るためであるような気がする。周りがある方向へ向かう時、厄介者と思われたとしても、いつでもその流れに逆らって進む必要がある……。流れに逆らって。常時というわけではない。そんなことは不可能だ。しかし、流れに逆らって進む、つまり流れをせき止めたり、何かを打ち立てる必要があるのがいつなのか知らなければならない―そして、好機の戦略とはこういうことだ。(p205)